二月二十九日 「再会の日」

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スティルライフ・レコーディングを終え、
久しぶりにライブの世界に戻っていた。
清澄白河・ヨーガンレールさんでの貴重な二日間の演奏会。そこで得たものは大きく、スティルライフ・モードからの復帰、現場での生の息遣いを感じ、長い眠りから覚醒したような目覚めを感じた。
一ヶ月半の森から、海へと。

ライブはやはり面白い。
一瞬の旋律が全てを変えて、花開く瞬間。
即興が曲を進化させて、また同時に元の曲は消えていく。
手のひらに感じる「生きている」感触。


ライブの期間中、ギターで参加してくれていた玄がまずスティルライフのマイキングを解体・撤収を行い、部屋は元の姿に戻ってしまった。感慨深い。
何日か泊まっていた玄とスティルライフのミックスについて夜に話した。この時点で彼はすでに、一枚分のミックスの第一稿を終えていたが、一度全ての曲を僕自身がトライしてみることになった。
玄は「このアルバムに関しては、ミックスも作曲のうちだと思うんだ」と話した。
その通りかもしれない。
また部屋に篭り、スティルライフと向き合う時間が始まった。せっかくなので、日誌・ミックス編を始めてみようと思う。今なら良い距離感で見つめることが出来るはずだ。

まずアルバムの半分ほどのミックスを終えた。
いつものように、出来たものを聴きながら、今日も銭湯へ行こう。


photo TKC

 
suzuki takahisa