一月九日 窓を開ける、調律
快晴。
澄み渡った青い空。
リスタートには相応しい晴れ。
まだフラフラしてるけど、熱も微熱におさまっている。
まずは窓を開けて、部屋の空気を入れ替える。
軽く掃除をして、寝込んでいた日々の洗濯をする。
快晴の日には、全ての作業が心地よい。
心配していたペダルの雑音対策に、オイルをさしてみる。
しかし雑音が消えない。困った。
調律師さんに連絡が繋がると、たまたま東京にいるので一時間後に来てくれるとのこと。これは助かった。彼は山梨の方なのだ。
きっかり一時間後、調律師の雨宮さんが自宅に来てくれて、ピアノのアクションを外し、88の鍵盤一つずつ丁寧にグリスを塗ってくれる。いつも思うが、アクションも、アクションを外されたピアノも、ピアノという楽器はその造形が一つ一つ完璧に美しい。
元に戻すと、ペダルの音は綺麗に解消されていた。雨宮さんは仕事を済ませると、「今日のタイミングで良かったです」と話し、颯爽と山梨へ戻られた。
これでようやく、全ての準備が整った。
すでに夕方になっていたので、一曲目を録音しようとしたが、どうにもまだ頭がフラフラしていて集中できない。 まだ完治していないようだ。
休もう。今日までを準備期間として、明日から本格的にスタートしよう。この何日かをベッドで過ごしたことで、逆に焦りはなくなった。落ち着いた心持ちで、一つずつ向き合っていけば良い。
気分転換にベランダに出たら、美しい夕暮れの月が出ていた。